事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

水性ボールペン「PILOT VCORN」は、「考える=書く」を習慣化してくれるし、言葉との出会いは一期一会だと悟らせてくれる

1日たりとも文字を書かない日はない。

パソコン中心の仕事で、日中はずっとモニターに向かってキーボードを打ち続けているにもかかわらずだ。

書くことは考えるための環境を整えることに等しい。朝と夜、しっかりと考える時間を取る。意識的に確保しないと、考える時間は一向に訪れないと自覚している。

考えごとをする時、何よりもこだわることがある。頭の中に浮かんだことを、即座にノートやメモ帳に書き落とすことだ。

頭の中からさまざまな言葉の断片が浮かんでは消え、消えては浮かんでくる。意識的に考える時間を取るとよく分かる。一度つかみそこねてしまった言葉と再び出会える確率は、限りなくゼロに近い。人間は忘却する生き物であり、言葉との出会いは一期一会であると悟るまでに時間は掛からなかった。

だからこそ、生じ続ける言葉を、1つも漏らすことなくメモしておきたい。記した言葉は思考の断片である。ノートに書かれたそれらの言葉を客観的に見て、つないだり、削ったり、付け足したりする。こうやってさらなるアイデアは生まれていく。

一字一句漏らすまい──。そんなささやかな願いを叶えてくれるのが、水性ボールペン「PILOT VCORN」である。

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無印の「人をダメにするソファ」を1年間使ってみて、やっぱりダメになり続けている(自分が)

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無印良品体にフィットするソファ(通称人をダメにするソファーを)購入して、約1年が経ったらしい。1年前の今日、5月5日にブログを書いているので、今日は1年後の使用感を書いてみよう。

この1年間は人をダメにするソファにお世話になりっぱなしで、毎日使い続けている。買ってよかったと心から思えるアイテムの1つになった。購入から1年ほどが経ったタイミングで、もう一度レビューをしてみたい。

結論:買ってよかったである。

fzm.hatenablog.com

というブログを書いてから、すなわち購入から1年間、人をダメにするソファをほぼ毎日使い続けた。過去ブログにも書いたとおりだが、寝落ちの回数がハンパなくて、2週間に1回くらいは寝落ちしてしまうくらいの快適さだ。

仕事が終わって帰宅した後、ふらっとソファに腰かけることがルーティーンワークになってしまい、気づけば寝落ちで数時間が経つ。人間、同じことを繰り返す生き物だという当たり前にきづくとともに、寝落ちスパイラルに容赦なく誘ってくれる心地を提供してくれるソファは、それだけで素敵である。

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そろそろスピングルムーブについて一言言っておくか

ずっと探していた。街歩きに耐えうる機能性とデザインを備えた最高のスニーカーを。そして見つけた。スピングルムーヴのスニーカーである。

今までのスニーカーの探し方は本当に適当で、デザインと価格がうまく釣り合うスニーカーに偶然出会えば、それを購入するくらい。どうせスニーカーは消耗品だから、とこだわりも特になかった。履いていて気分が上がればそれでいい、くらいの距離感だった。

ただ、そうも言っていられなくなってきた。少し歩くと足が猛烈に疲れるようになってきたのだ。

普段の運動不足が大いにたたっていることを差し引いても、2〜3時間歩いただけで足が棒のようになってしまう。せっかくの遠出や街歩きが億劫になってしまうくらいになっていた。それはもったいない。

一番の原因は、足に合っていない靴を履き続けていたことではないかと考えた。それはそうだ、これまでは適当にスニーカーを買っていたのだから。なんとなく、足のサイズに合うよって、価格とデザインがそれなりであればという感じ。判断基準が不明確だった。スニーカーに履かされているようでは、疲れがたまるのも当然である。

自分に合う靴探しが始まった。ともだちから強烈におすすめしてもらったスピングルムーヴを試すことにした。こういう時、つくづく信頼している知人からの口コミは、モノを買うことの大きな原動力になる。

そしてこれが大当たりだった。サイズ感、フィット感、デザイン、すべてが合ったのだった。スニーカーに足を通して数歩歩いただけで分かる一体感、足の裏のすべての感覚を地上とすりあわせて、一歩一歩、歩くという行為を踏み締められるような感覚。足の疲れも軽減された。

本当に求めていたスニーカーは、これだった。

SPINGLE MOVEは、メイド・イン・ジャパン。日本人の足型にしっかりと合う品質を担保している。値引きやバーゲンセールもほぼない。定価でしか買えない靴と言っていい。それがまた、良い。

クリエイティブの自分事化、賛否両論を良しとするスタンス、経営層の理解

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宣伝会議2014年9月号。「社内スローガンは カップヌードルをぶっつぶせ」より、 日清食品ホールディングス 安藤氏のインタビュー。個人的に気になった点を引用と感想。

クリエイティブの自分ごと化を再優先。数年掛けてブランドメッセージを開発

最近の若年層にカップヌードルのcmの面白いとは思ってもらっても自分のブランドだと思ってもらうことは容易ではありません。ブランドとしての親しみやすさや共感を産むには どうすればよいのかという問題意識から、当社では数年かけて若年層に自分ごと化してもらうようなブランドメッセージに切り替えていった

単なる面白いクリエイティブを作るだけではもう若者の心は動かせない。 仮に動かせだとしても、その成果はその場限りで 、企業のブランド資産が その人にずっと残り続けるということはなかなかない。

こうした中、若年層に自分ごとかしてもらうためのクリエイティブを作っているのが、日清食品ホールディングスだ。

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マーケターとしてのキャリアと初心、寄り道散歩

ブログの名前を『事業会社マーケターの散歩道』に変更しました。それまでは自分のニックネーム+ブログ名という、特にこだわりのない名前で、日々のよしなしごとを書いていただけでした。

ゴールデンウイークなどのまとまった休みが取れると、自分のキャリアについて必ず振り返りをしています。今日もマーケターとしての仕事を振り返りながら、ふとブログを再開してみようと感じました。

事業会社のマーケターというこだわり

マーケターとしてのキャリアも、少しずつ変化しています。インターネットサービスのマーケティングコミュニケーションから、自社メディアのブランディングというように対象範囲が広まっていて、常に自分のできることを増やしていかないといけない状況です。

その中で、ここ1、2年は自社メディアの運営という仕事をしながら、少しマーケティングとは離れた役割を担っていたように感じます。

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「Google版のiPhoneです」で購入決定。もうNexus5xでスマホは十分だと思ったけど、半年使って突然端末が動かなくなった話

iPhone4Sを使い続けて2年強。電池の減りは多少早くなった気がするけど、まだまだ現役で使えるこの耐久力よ。ただ、近い将来買い換えないといけないなーと思っている。もっと快適なスマホライフを送りたい。

スマートフォンを乗り換える際にどういう要素が不可欠になるか、改めて考えてみる。

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【ハイパーリンクチャレンジ2015】今年、1番心を動かされた記事はこれだ(@saicolobe) #HyperlinkChallenge2015 #孫まで届け

はじめに

先日、鳥井さん(@hirofumi21)、長谷川さん(@hasex)、佐藤さん(@k_sato_oo)と私(@saicolobe)でメディア飲みをやりました。居酒屋談義に華が咲き、異様な充実感とともに寝て起きたら、こんな企画が走っておりました。さすがのスピード感です。

inkyodanshi21.com

ハイパーリンクチャレンジ2015」企画概要

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スリランカに行った。シギリヤロック、キリテ、コカ・コーラ

スリランカに旅行に行った人が必ず行くであろうシギリヤロック。世界文化遺産として著名で、多くの観光客が標高370メートルもある頂上を目指して歩みを進めているらしい。古都 シギリヤも世界文化遺産登録をされてから30年以上が経つ場所。

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オウンドメディアではダメ、「自社をメディア化する」と考える

おかげさまで「オウンドメディア(自社メディア)」に関するセミナーに登壇させていただく機会が増えた1年でした。サイボウズ式という自社メディアの立ち上げと運用に約3年間携わり、長期間続けることで一定の成果が生まれてきたことの証左かと思います。

ただ、そこで感じるのは「オウンドメディア」という単語がひとり歩きしているきらいがあるということ。単純に「オウンドメディア」という分かりやすいようで分かりにくい言葉に原因があるのでは、と思います。

オウンドメディアという言葉から浮かびやすいイメージ

オウンドメディアと聞くと「自社でメディアを構築して、情報を発信していく」といった取り組みが想起されやすいと思います。ただ、これははっきりいってその気になれば誰でもできること。CMSを使って企画したコンテンツをこしらえ、公開してしまえば、オウンドメディアのできあがりです。でも、そうやってインスタントに作ったメディアは、注目を集めることもなく、いつの間にか衰退の一途をたどってしまうのでしょう。

オウンドメディアというと、とかくメディアを作って、コンテンツを配信し、生活者との接点を作ること、だとイメージしがちです。それも1つの手段として間違いではないのですが、それだけだとオウンドメディアが成功する確率はなかなかに高まりません。

自社をメディア化するという考え方や姿勢を問うてみる

オウンドメディアと言うのではなく、「自社をメディア化する」という気概を持つ。これがオウンドメディアを成功に導く1つのヒントになると考えています。

すなわち、自分たちがメディアとなる覚悟を持って、手段としてオウンドメディアを運営していくということです。

メディアになるということは、生活者や読者の方にとって有益な情報を提供するだけでは不十分です。それこそ、自社にとってマイナスな情報であっても、読者にとって価値があるものだとすれば、それを報じていく必要があるわけです。なぜなら、メディアは読者の方を向いて、真摯に情報を公開していく必要があるからです。

社内の人におもねってはいけない、商品の売り込みをしてはいけない、時には自社の批判だってしなければならない。公明正大に、覚悟を持って、その会社自らが「メディア化」することの本当の意味を考え、企業姿勢そのものを変えていかないと成功しない。

それが自社をメディア化することの意味だと考えています。

事業会社が社内に編集部を作ることの意味

自社をメディア化する上で一番大切なのは、「編集権の独立の担保です」。編集権がきちんと担保されていて、誰に何を言われようとも、「企業をメディア化する」という姿勢を貫くという信念に基づいて、メディアを運営していく必要がある。

社内外からさまざまな声が出てきたとしても、企業の考え方や姿勢と自分たちがやっていることを常に照らし合わせながら、メディアを運営し続けていく覚悟が求められます。

それを明示するためには事業会社の中に「編集部」を作るというスタンスが良さそうです。

fzm.hatenablog.com

企業をメディア化すること、企業をパブリッシュすること

企業のメディア化は特段あたらしいことでもなく、どの企業もその重要性を認識しているはずです。このブログをこしらえながら、昔と変わらないことを言っているなぁと感じざるを得ません。

企業がメディアを持つことは手段であり、本当の目的は企業をメディア化すること、企業の資産を編集して、パブリッシュすること。その意味を考えながら、実践し続けていきたいなと思います。

メディア化する企業はなぜ強いのか? ?フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識 (生きる技術!叢書)

メディア化する企業はなぜ強いのか? ?フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識 (生きる技術!叢書)

MT東京で3年間の自社メディア運営をすべて話して考えた「企業をメディア化すること」の真意

2015年4月19日(日)、Movable Typeのユーザーイベント「MT東京」にお呼ばれして、サイボウズ式のオウンドメディア展開についてお話をしてきました。

mt-tokyo.doorkeeper.jp

サイボウズ式はコンテンツを更新するCMSとして「Movable Type」を使っていて、今回はそこからお声がけをいただきました。

www.sixapart.jp

自社メディアを運営して3年、愚直に継続することが不可欠と知る

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