事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

「個客とIAとアクセス解析」で得た、Web解析の本質を突く7つの気付き

2011年2月23日、清水誠さんのセミナー「個客とIAとアクセス解析 クリエイティブに考える新アプローチ」に参加しました。目的は「ブログのコンセプトダイアグラムを描き、アクセス解析に生かす」こと。このブログは、実データをGoogle Analyticsアクセス解析し、ノウハウと知見をためていくために運営しています(参考記事:【Google Analytics plactice001】「ターゲット」と「目的」を書き出す)。その一端として、清水さんが推奨している「コンセプトダイアグラム」をこのブログでも応用してみようと思ったのです。セミナーでは、コンセプトダイアグラムの描き方を含め、アクセス解析のレベルアップにつながる要素がたくさんありました。セミナー内容の中から印象深かった項目7点を振り返ります。

(1)コンセプトダイアグラムと最適化

コンセプトダイアグラムは、Webサイトやブログの位置づけ、関連する項目、目的を図示によって明確にすることと理解しました。Webサイトにしてもブログにしても、新規開設するだけでは意味がありません。その後の運営をいかに最適化し、目標達成につなげていくかが生命線です。しかし、運営する中で、いつの間にかコンテンツが増え、サイト構造が煩雑になることも少なくありません。コンセプトダイアグラムには、このようなもつれた糸をほどき、当初の目的を明確にすることにつながりそうです。

(2)描いて、消して、描きなおす

コンセプトダイアグラムを描くコツは大きく3点、(1)サイトマップを概念的に書く、(2)軸を設定する、(3)描いて、消して、描きなおしてシンプルにするーーものだと理解しました。「まずは考えて、描く。それを整理して、指標を考え、結果を見ながら修正し続ける」。これを何度も繰り返すことが、コンセプトダイアグラムを上達させてくれます。自分のサイトだけでなく、ほかのサイトで図解することも練習になるそうです。

(3)コンセプトダイアグラムで得られるもの

コンセプトダイアグラムを描くことで、何を分析すればいいかーー指標という名の「知りたいこと」ーーが明確になります。図示することで、コンセプトダイアグラムの構成要素の上にKGIやKPIを載せられるようになり、指標がより明確になります。Webサイトやブログの目的が、アクセス解析ツールのレポート上よりも立体的に見えてきます。

(4)最適化とは、来てほしい人に来てほしい割合で来てもらうこと

清水さんの最適化に対する考え方も興味深いものでした。「来てほしい人が」「何を期待して」「サイトやブログに来るのか」を常に考えることこそ、最適化の一歩になるということです。アクセス解析の結果も大事ですが、Webサイトやブログで目指す姿にどう近づけるかを常に考え、次の施策を講じていくことの大切さが伝わってきました。「常にユーザーのことをイメージする」。忘れてはいけないことですね。

(5)分かることよりも知りたいこと

アクセス解析で知りたいことはほぼすべて計測できる」。印象的な言葉でした。ツールを使っていると、さまざまなデータを取得できます。それらを見ているだけで分析した気になってしまいますが、そうではないと。知りたいことがあるからこそ、データを集めて分析するのですね。分かることではなく、知りたいことを明らかにする。ツールはそのためにある、ということに意識的でありたいなと思いました。

(6)知りたいことを知るために、ツールにはこだわらない

アクセス解析ツールは、知りたいことに合わせて使い分ける必要があります。1つのアクセス解析ツールで完結させるのもありですが、複数ツールを使うことで、より知りたいことの真相に漸近できます。「Clicky」「なかのひと」「UserHeat」など、このブログに取り入れられるツールを知ることができました。

(7)Web解析はみんなのもの

Web解析はマーケティング、技術、ユーザーエクスペリエンスに関連してきます。その場合、分析という概念を広くとらえ、「Webならではの解析をする」という気概が自分の中でも生まれてきました。

今回のセミナーでは多くの気づきがありました。あとはそれを実践していくのみです。目的に向けて学んだことを応用し、早く自分のものにする。まずはコンセプトダイアグラムを実際に描いてみることから始めます。

参考リンク