事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

心に刺す、突き動かす

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2011年9月8日(木)。

相手に何かを伝えるとして、相手の心や印象に残り続ける何かを伝えるのはとても難しい。数時間みっちり話し合いをしたり、記事というまとまったコンテンツを読んだりしても、自分の中に残っているのは、ほんのわずかな情報だったり、1メッセージくらいだったりする。ただ詳細な情報を出すだけではだめで、相手の状態や考えていること、今何を欲しがっているかを想定し、心を突き動かすようなメッセージを打たなければならない。

機能やディテールを語るよりも、ベネフィットやストーリーをイメージしてもらえれば勝ち。饒舌な語りよりもシンプルでミニマルなキーメッセージ。詳細を伝えるのは、相手の心が動いてからでいい。そうでないと単なる押し売り、ディスコミュニケーションを誘発してしまう。

多くを語るのは得意だけど、ディテールをすべて削ぎ落して根幹のメッセージだけで蜂のように相手の心に突き刺す。極限までシンプルさを追求しないといけなくて、それが難しい。100ある情報から1を取り出して、表現する。そういえば記事を書くときも同じだった。10を伝えるために、100を取材する。100取材したら100伝えたくなるけど、それじゃ伝わらないことは分かっていた。

今度の仕事は「100の情報から、1を伝える」広告。何も知らない人に、サービスの価値を伝えて、認知してもらい、使ってもらえるようにすること。よし、徹底的に考え抜くよ。もっとサービスを使ってもらいたいから。使ってもらえれば、プロジェクトやチームの情報共有がぐっと良くなると信じているから。