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事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

CSS Nite LP, Disk 19「アクセス解析」で学んだ「ゴールなき解析は人生の浪費」

CSS Nite LP19

アクセス解析はWeb担当者の主軸業務の1つです。自分はWebマーケティングの中でもとりわけアクセス解析に魅力を感じています。その理由は「数字」という共通言語でビジネスをとらえ、論理的な改善案と最適化を進めていけるから。仕事の肝はPDCAであり、「やりっぱなし」の施策から改善策を見つけて、次の施策に生かすという取り組みを繰り返すことで、最善の成果に結びつくと考えています。

アクセス解析の知見をより深めるために、イベント『CSS Nite LP, Disk 19「アクセス解析:事例紹介とGoogleアナリティクスの新機能」』に参加してきました。アクセス解析に取り組む担当者やクリエイターが一堂に会した同イベント、参加するだけでもアクセス解析に取り組むモチベーションが上がってくることが分かりました。既にTogetterやブログで当日のリポートが多数ありますので、講義内容の詳細は割愛し、私が感じたことを中心に振り返りをまとめてみます。

ゴールのないアクセス解析は人生の浪費だ

Google 大内範行さんの講演で知った言葉ですが、今回のイベントでは「目標設定」の重要性が何度も説かれていました。ただ数値を見て、Webサイトの健康状態をモニタリングするだけでは力不足。目標を設定して仮説を立てることで、数値を追いかけるべき指標が明らかになってきます。Cinci いちしま泰樹さんの講演からも、「目的・ゴールからアクセス解析を始めよう」という教訓が伝わってきました。

自分の業務を振り返ると、ゴールは「担当しているWebサービスのユーザー数を増やす」です。そのゴールを達成するために、ユーザー登録(コンバージョン)につながった経路やコンテンツを把握したり、ランディングページを最適化したりするという日々の業務があることが分かります。Google アナリティクスでは「目標」を20個設定できるため、より詳細なゴールを数値で把握することも可能です。

まずは大きな目標の達成度合いをGoogle アナリティクスで確認できる状態にし、その後にWebマーケティングの各施策を検証していく。分析結果という数値をもってして、次の施策を講じる環境を整備していく手順が理解できました。

改善は小さく始める、数字という共通言語で関係者を巻き込む

この前提を踏まえた上でどうサイトを改善していくか、一番参考になったのはDMM.com 石本光司さんのセッションでした。商品の購入完了までの経路において離脱率が想定よりも高いことを発見し、商品購入ページの購入完了ボタンを大きくしたり、注意書きの記述を必要最低限にしたりすることで、コンバージョン率の改善を達成。この改善率は月額1000万円の売り上げに相当することを導き出していらっしゃいました。

これは、「目標設定」⇒「アクセス解析」⇒「仮説と検証」⇒「コンバージョン改善」⇒「金額という数字の共通言語に基づいたビジネスの最適化」――というアクセス解析のあるべき姿を体現しています。アクセス解析に着手してみたけど、何から分析すればいいか分からないといった方は、このPDCAの事例を参考にするといいでしょう。自分もアクセス解析とビジネスが密接に結びついていることをイメージできました。

石本さんによると、今回の改善のポイントは「お金(コンバージョン)に近い部分から考える」ことです。アクセス解析のそもそもの目標とビジネスの成果を結びつけるのは、多くの場合「売り上げ」であり「利益」です。そこがぶれると、今回のような成功は導けないのだと感じました。

アトリビューションは、ユーザーを今まで以上に知ること

アクセス解析界隈で今一番熱を帯びている単語が、「アトリビューション」であることに異論を挟む人はいないでしょう。しかしこのカタカナ言葉が概念的であるがゆえに、あまり実感を持って情報収集をしていなかったのが正直なところです。ですが、リクルート 小川卓さんの講演からは、アトリビューション分析が既にアクセス解析の一手法として実行可能な状態であることが理解できました。

要するにアトリビューションって、「ユーザー一人ひとりがどう行動しているのかを、もっと知ろうよ」ということ。コンバージョンに至った「終点」の施策だけでなく、「始点」や「中間点」の施策も分析対象にすべきであり、それによって明確なユーザー像がつかめる。ユーザーのふるまいが分かれば、各種マーケティング施策のコストバランスや優先順位を明確化でき、結果的にビジネスの最適化の確度を高められるのです。

「もし今のアクセス解析にアトリビューション分析を取り入れることができれば、きっとビジネスはよくなる。そんな期待感があふれてきました。実際に、Googleアナリティクスの「マルチチャネル」機能を使えば、アトリビューション分析ができるようになることも理解できました。もしかしたらアトリビューションは、大規模サイトを運営し、人員や広告予算が潤沢にある企業が先行して取り組むべき手法なのかもしれませんが、この考え方を理解しておくことは、アクセス解析の精度を高めることに役立つという確信が得られました。

進化するGoogleアナリティクス

前述の大内さんからは、Googleアナリティクスの新機能の紹介がありました。「リアルタイム検索」は大内さんもおっしゃっていたとおり、実際に現場で手を動かすWeb担当者にとって、うれしい機能です。また「目標設定」については、サポートサイトにおける問い合わせの数やブログからTwitterのフォロー数増加を分析するといった、イベントごとの実例が紹介されました。Webマーケティングの各施策の妥当性も、仮説と工夫によって検証できるようになっているのですね。Googleアナリティクス、すごい!

本当に気付きが多いイベントでした。まずは正しい目標を設定をして、アクセス解析とビジネスのゴールをつなぎあわせることを意識して、日々のアクセス解析に学びのエッセンスを取り入れてみたいと思います。

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