事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

実践し続けるウェブ担当者として進む

12月2日(金)、クリエイティブホープ主催『 "「Web担道」秘伝の書"連載 特別セミナー』に行ってきた。Web担当者として仕事をしていきたいと思う気持ちが強まる中、現在のWebを中心としたプロダクトマーケティングとはどんな点が異なるのかを理解するという目的を立てていた。

一口にWeb担当者といっても、その間口は広い。今の仕事からWeb担当者としてのキャリアをどう作っていくか、そのためのヒントを得たいという気持ちで、セミナーを受講した。

受講後の感想は、「Web担当者はビジネスに深く関わり、組織や部署と折衝をしながら、Webビジネスで収益を上げ続ける戦略を描き、それを実践し続ける人だ」という認識が強まった。

つまり、経営とWebに橋を掛ける人を指す。セミナー内容も、経営のコンセンサス、組織間・部署間のコミュニケーション、ビジネスの結果を数値で落としこむ――ということに力点が置かれていた。将来的に目指したい姿ではあるが、プロダクトマーケティング担当者としての立ち位置とは異なることがよく理解できた。

作業者になるな

いち担当者として得られた知見は、「作業者になるな」ということ。現場のWeb担当者が陥る問題として、(1)忙殺される、(2)部署協力が難しい、(3)予算の獲得が困難、(4)コストカットの対象になる、(5)Webがどう売り上げにつながるかというKPIの設定、(6)コンペすると安い提案が勝、(7)ベンダーからのアウトプットの品質が悪い、という7つが紹介されていた。

これらの課題を抱えるにつれて、だんだんと多忙になり、結果としてパートナーを頼らずに、自分で作業をしてしまうという状態に陥る。作業するということは、課題の対処療法であり、ビジネス全体の最適化には結びつかない。Web担当者は常に数字とバリューを語り、ビジネスとWebがどうかかわるかについて広い視野を持ち続けなければならない。 

今の自分はまだ現場の担当者レベルだが、まずは担当者としてのスキルをきちんと身につける時間を取りたいとも感じた。今後1年は現場で手を動かし、アクセス解析やランディングページの最適化といった点をもれなく習得することを目的とする決意が固まった。また一般的なWeb担当者とプロダクトマーケティング担当者の仕事は、似ているようで異なる。

プロダクトマーケティング担当者としてどう手を動かすかは、37Signalsの『小さなチーム、大きな仕事』で書かれていることが一番参考になる。まずは自ら手を動かして、実践をし続けるクセを付けていこう。

講演を担当した方の連載記事は、Web担当者Forumで読める。Web担当者としてのキャリアに迷いが生じた場合は、この連載を読みながら、自分の立ち位置を常に客観的に見続けていきたい(Web担当者たるもの、かくあるべし 「Web担道」秘伝の書 | Web担当者Forum)。

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