事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

イベント出展時に意識すべき「嫌がられない」認知向上法とは?

イベント出展時

ホスペックスジャパンという医療系イベントにブース出展をしてきた。普段はIT系イベントへの出展が多いが、より多くの業界や職種の人にサービスを使ってもらいたいという思いがあるからだ。普段は社内業務が多く、人と会う機会は想像以上に少ない。たくさんの人と話ができる機会は貴重であり、物事を人に伝える訓練ができる。以下、イベント出展時に心がけていることをまとめる。

パンフレットは無作為に配らない、ブースに来る人の振る舞いを見る

イベントでパンフレットを受け取ってもらえたら、サービス認知のきっかけになる。意識しているのは、無作為にパンフレットは配らないこと。ブースやパネルに目線を配る人、ブース前で歩く速度がちょっとゆっくりになる人、などちょっとでも関心を持ってくれた(ように見える)人に向けて、そっとパンフレットを差し出すと、受け取ってもらえる確率が上がる。必要としていないモノをもらっていい印象を持つ人はいない。

全部説明しない。シンプルなフレーズでどこが響いているかを見る

パンフレットとともに伝える言葉はシンプルに、多くを語らない。まずはキーフレーズだけを伝え、関心を持ってくれたら詳細な説明に入る。このキーフレーズに響く様子を見せない人は、きっとサービスを知ったとしても使ってもらえない。お客様の反応を見ながらフレーズを微調整。10人ほどの人とやりとりをすると、「このイベントに来ている人はどんな言葉が刺さるのか」が肌感覚で分かってくる。

2つの認知を経て、ようやく詳細な説明ができる

ここまで来て、はじめてPCの前で詳細な説明ができる。「まだサービスを知らない人」「社名やサービス名などのブランドワードを認知してくれている人」「実際にサービスを使っている人」、など、相手の状態は幾つかに分かれる。今回のイベントでは、サービスや企業名を知っている人が少なかったので、そこからきちんと伝えることを考える。

イベント出展はマーケティングコミュニケーションそのものだ

これらの一連のやりとりって、マーケティング・コミュニケーションそのものだと感じる。まずは認知してもらって、興味・関心を喚起して、最終的にはサービスを使ってもらえる状態にする。Webサイトを作って集客する時にも似ている。リスティング広告ソーシャルメディアでは、どんな言葉を使えばその広告やアクティビティが伝わるかを考える。それによってWebサイトに来てもらった時に、どんな情報があれば、関心を持ってもらえるのか、といったことをよく考える。

伝える対象はどんな人か、その人はどんな言葉やフレーズが刺さるのか、関心を持ってもらった人がサービスを使いたいと思ってもらうようにするには、どんなアシストが必要なのか――。今日のイベント出展を通じて、マーケティングコミュニケーションの基本を学び直せた気がする。