事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

「忙しくて、情報にうんざり」な人に「ことば」で伝える、そのために考えるべきこと

マーケティングコミュニケーションの仕事では、「ことば」と向き合う機会が実に多い。見出しや小見出しを考えて記事を作るし、ソーシャルメディア上で興味・関心を持ってもらうためのタイトルを考えなければいけない。ニュースレターやWebサイトを制作する際も、どうすれば内容が伝わるかを考えながらキャッチコピーを作る。

 

「ことば」の力は、マーケティングコミュニケーションにおいて絶大だ。いくら良いコンテンツを作っても、それを見てもらえなければ存在していないものと同じ。読者やユーザーの目に最初に触れるのは、記事タイトルやキャッチコピーであることが多い。「伝える」「伝わる」ことばが、マーケティングコミュニケーションの効力を持たせる。

 

では、そんな「ことば」を生み出すにはどういう思考を働かせればいいか。日々考えていることを少しずつまとめてみたい。

 

 

 

「ことば」を受け取る人は「忙しくて」「情報にうんざり」

どんな「ことば」が伝わるかを考える前に、コンテンツの読み手やWebサイトの利用者を注意深く考察しておくと良いと感じる。想像するにWebでコンテンツを読んでくれる人の多くは、「忙しくて時間がない」「日々多くの情報をシャワーのように浴びている」「疑いの目を持ってコンテンツに接する」状態であることが圧倒的に多いのではないか。

 

生半可なコピーやタイトルではそもそも記事を読んでもらえない。仮にコンテンツのページを開いてもらったとしても、興味がある箇所だけをピックアップして流し読みするだろうし、書かれている情報から別の情報に移って、比較・検討をするだろう。そこで興味を持ってもらえなければ、二度とそのコンテンツにはアクセスしてくれない。読み手は、なかなかに手強い存在だ。

 

タイトルやコピーの存在意義は「読み進めてもらう」ためのきっかけ

記事のタイトルやキャッチコピーの存在意義は、「コンテンツを読んでもらうためのきっかけとなること」にある。とすると、「忙しくて時間はないけど、この記事は自分にとって役に立つ」と思ってもらえるような「ことば」で、タイトルやコピーを作らないといけない。記事の内容を「自分ごと」と感じてもらわなければいけないのだ。

 

記事のタイトルやキャッチコピーでコンテンツに関心を持ってくれた読み手がWebコンテンツを閲覧し、最後まで読み進める。それをアシストするかのように、小見出しを設計していく必要がある。事実だけを連ねたコンテンツというだけではダメなのだということが、うっすらと分かってきた。

「誰に」「何を」というコンセプトを考えぬく

上記の前提条件を踏まえた上で、タイトルやコピーを考える。その際に外せないのがコンセプトの策定。「誰に」「何を」伝えるためのコンテンツなのか。それを明確に定義しておくことで、「伝える」「伝わる」コピーを作るためのスタートラインに立てる。

 

「誰に」「何を」を決めずになんとなくコピーを作ろうとすると、ドツボにはまる。コンセプトは「制限」なのだと思う。自由から発想は生まれにくい。ある程度の制限を設けることで、発想は生まれる。マーケティングコミュニケーションにおいては、「誰に」「何を」を考えることが第一だ。

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次は実際にどうやってコピーを作っていくかについて、考えていきたい。

 

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