事業会社マーケターのさんぽ道

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お金について考えることは、生活や生き方を再考することと等しい

日本経済新聞2013年5月6日の社説「まず資産運用の常識を養おう』が興味深かった。円安・株高が進み、実体経済に良い影響を及ぼし始めた今だからこそ、金融や投資の基本的な知識を学んでみてはどうか、という意見が書かれていた。特に共感したのは以下の一文。

 

日本の個人は金融を学ぶ機会が、過去にはほとんどなかった。元本保証の意味や、預金や投資信託などに資産を分散させることの重要性がわからないという人も多い。

 

まさに、今の自分がこの状態に当たる。もっとお金のことをきちんと考え、自発的に資産を形成していかないといけないという思いは前々からあった。それとともに「お金に対する不安」も常につきまとっていた。「ずっと安心した生活を送ることはできるのか」「両親に育ててもらった恩を返すにはどうすればいいか」といった思いがぐるぐると頭をめぐっていた。

 

お金でそれがすべて解決できるとは思わないけど、お金は解決のための有効な手段になり得る。きちんとしたお金の管理ができるようになれば、堂々巡りの上記の考えにいくばくかの解決策がもたらされると考えた。

 

2013年のゴールデンウィークは、「お金の管理」を学んでみることにした。お金を増やすには「収入」を上げ、「支出」を減らし、「投資」の割合を高めることが一番の近道だと分かった。自分に足りないのは「支出」削減と「投資」の機会、これが明確に分かったので後は実践するだけになってきた。

 

「支出」を数値化すると、「浪費」の割合が高く、「投資」の割合が低かった。これを逆転させることでお金を有効に管理でき、「収入」を増やしていけると確信した。今はまだ「浪費」の最適化にしか着手できていないが、「浪費」を減らすために購入について考える習慣ができ、ムダな支出が減らせるようになった。たったこれだけのことで、支出に対する精神的な安定感がもたらされた。

 

次のフェースは「投資」である。現在、資産運用はほとんどしておらず、自社株を購入しているくらいだ。ここにインデックス投資など、長期的な資産形成を目的とした株式運用を追加してみたい。短期で利ざやを稼ぐというスタンスは自分には向いていないので、10年、20年、30年と長期間で運用を続けてみるつもりだ。

 

「お金の管理」について考えることは、生活や生き方を再考することと同意だと感じる。今になってようやくお金を考えることの重要性に気づいたのだが、もっと早く「自分事」にしていればよかった。そんな当たり前のことを、上記の社説を読みながら考えた。

 

「分からないから不安になる」「分かると、不安を解消するために行動できる」――。こんな当たり前の原理原則を、お金の管理から学んだ。お金は誰にとっても大切なものであり、きちんと考えて運用するに越したことはない。その時期は、早ければ早いほど良い。

 

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