事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

「すぐに検索する」をやめるだけで、考える力は付けられる

ゼロ秒思考を取り入れはじめてから、考えることは何かが少しずつ分かってきた気がする。人は常に何かしらを考えているし、頭を空っぽにしようとしても、さまざまな考えが頭の中をよぎる。それをひたすら書き出し、つなぎ、捨てることで出てくる新しいアイデアを生み出すことが考えることに等しいのだと思う。

 

この考えることとは、どんな時にその成果が最大化されるのだろうか。情報から遠ざかった時ではないだろうか。

 

何か考えるべき題材が与えられたとする。かつての自分は「このテーマのことをよく知らないから」とすぐにパソコンに向かい、検索をするのだった。確かに知らなかったことを知ることはできるのだが、その分思考の幅が狭くなってしまうという実感が常にあった。知識は時として、ゼロベースで思考することをさえぎってしまう。

 

そうするのではなく、まずは考える。やり方は簡単。紙とペンを持ってなるべく人がいない場所に行く。周囲の情報を遮断した状態で、自分の頭の中と向き合ってみる。これだけである。

 

不思議なことに、この状態になると頭が勝手に思考を開始しだす。新たな情報や知識を仕入れなくても、考えっぽいものがドンドン思い浮かんでくるのだ。一度やってみると分かる、おそらく誰でも同じように思い浮かぶ。アイデアは今まで自分が得てきた情報や体験を起点に、絶えず出てくるものなのだ。

 

考える力を身につけたい、考えることを習慣化したいのであれば、まずは情報から遠ざかろう。パソコンやスマートフォンですぐに調べることをやめてしまおう。調べた情報をもとにしたアウトプットなんて、誰でも同じ水準でできてしまう。そのアウトプットでは、周囲と差をつけることなんてできやしない。

 

自分たちは、自分では気づかないほど毎日情報を浴び続けている。情報摂取過多なのだ。これを逆手にとって、新たに情報を得なくても、調べなくても、考えて新しいアイデアを思いつくことができるという前提を持つべきだ。その先に、誰も考えつかないようなアウトプットが待っているのだと思う。

 

ゼロ秒思考

ゼロ秒思考