事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

Web Creator Conferenceで、企業メディアのこれからを一緒に考えてみませんか?

f:id:saicolobe:20150102123652j:plain

2015年1月18日、「Web Creator Conference」に登壇します。対談いただくのは、LIGブログ編集長の朽木誠一郎さん。「企業メディアの新しい形」というテーマで、ブランディングの観点からディスカッションができればと考えています。

なぜ企業メディアをやるのかという問いが大事

いわゆるオウンドメディアと呼ぶものが脚光を浴びたのは、2013年〜2014年だったと思います。従来の広告・Webマーケティングの手法に代わる施策の1つとして、企業がメディアを作り、生活者との接点を作っていこうとする試みです。

これを「メディア」と呼ぶところが深く、難しいテーマです。メディアであるからには「自分たちが伝えたいこと」ではなく「読み手の人が求めていること」を形にすることが必須だからです。

「自分たちの製品を売る」「自分たちをよりよく思ってもらう」といった情報の送り手側の思惑を一度捨て去らないと、メディア運営は立ち行かないことを日々痛感しています。

長く、ずっとメディアを続けるという覚悟

「企業メディア」の立ち上げ自体はそう難しいものではありません。経営の意思決定とマーケティング戦略が備われば、スモールスタートができてしまいます。メディアを運営するブログプラットフォームはすぐに整えられるからです。こういった手軽さもあり、今はオウンドメディアというものがたくさん作られているのかもしれません。

そこからがいばらの道なんですよね。本当に難しいのは「メディアを作ってから」です。当然最初から記事が読まれるわけでもなければ、読者からの反応が来ないこともざらにあります。メディアを作るということはとても泥臭く、一朝一夕で結果が出るものでもありません。裏を返せば、ずっと、長期にわたりメディアを運営し続けることが必須といえます。

「企業メディア」と銘打つからには、「なぜメディアをやるか」という大義名分がとても大切になってきます。メディア運営が立ち行かなくなることもあるでしょうし、経営視点から黄信号が点いたりすることもありえます。その時も「メディアを運営し続ける」覚悟がどれだけ持てるか。そこに企業メディア運営の突破口があると思います。

ブランドを作るという視点

スマートフォンの契約台数は日本で5割を超えソーシャルメディアは生活の一部に入り込みました。多くの人がスマートフォンなどを使い、ソーシャルメディアを通じて毎日いろんな情報と接触しているのだと思います。

そういった人たちと接点を持つには、メディアが適していると感じます。コンテンツという接点を介して生活者と何度もコミュニケーションをし続ける。しかも、短期ではなく長期的に、ずっとやり続けること。これが本当に大切です。

これは企業にとって、「ブランドを作る」ことととても近しいと感じています。ブランドは今日明日に作られるものではないからです。じっくりと生活者とコミュニケーションを重ね続ける。それによって「この企業って、おもしろい」というブランドが根付いていくものだと思っているからです。

それができるのが、ソーシャルメディアを通じて共感を集めるコンテンツを作り、それを元に来てもらうオウンドメディアという受け皿の両輪を回すことです。日々メディアを運営しながら、そんな方向性じゃないかなーと思うようになりました。いま、その可能性を強く感じています。

企業メディアと、もっと向き合う1日に

なんていう考えは、とても抽象的で分かりにくいと思います。Web Creator Conference当日は、こうしたことを「コンテンツの特徴」「ページビュー」「SEO」「ブランディング」「ライティング」「エディトリアル」といった各論から考えてみたいと思います。

これはメディアを運営する母体によって、考え方が違ってくるかもしれません。対談ではその違いが際立つかもしれませんが、メディアの数だけ考え方があってもいい。そう思っていますし、誰よりも自分自身が当日のイベントでさまざまな創発が起こることに期待しています。

定員の50名を超える応募があり、+30名分応募枠を増やしたそうです。当日ご参加いただける方、企業がメディアを作ることについていろいろお話できることを楽しみにしています。

Web Creator Conference(LIG × サイボウズ / ぱくたそ / ファンタラクティブ / nanapi ) | Peatix http://peatix.com/event/66427