事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

水沢ダウン、君に決めた。10年間いっしょに暮らそう

クリエイティブな消費。水沢ダウンをついに、ついに買った。数年前からのどから手が出るほど、欲しくて欲しくてたまらなかった一品。つい毎年機会を逃して、購入できていなかった。

ダウンが欲しくなるのは、いつも夏が終わるころ。先日長野県に訪れた時に、秋雨がザアザアと降る中で、秋の訪れを確かに感じた。冬はもう、確実に迫りくる。

ふとTwitterで水沢ダウンと検索してみると、東京の新丸ビルデサントブランが新店舗として展開し始めたことを知る。代官山にまでいかなくとも、水沢ダウンを購入できる店が近場にできたのだった。

 

気の向くままに、デサントブラン新丸ビル店に行った。代官山と大阪で見たデサントブランの店舗さながら、水沢ダウンが目の高さと天井に配置されている。

早速見つけた3種類の2016年のダウンを着ては脱ぎ着ては脱ぎ、フィッティングを繰り返す。価格はあまり見ず、いかに体にフィットして気持ちいいか、10年間着続けられるかという視点で選んだ。それでも、20分くらいは逡巡した。

決めたのは水沢ダウンの一番シンプルなモデル。カラーは黒。定番で流行りに流されない見た目と、着ぶくれしないシルエット、機能美を追求し、しっかりとした着心地かどうか。うん、君に決めた。

少なくとも、これから10年間はダウンジャケットを買うことはないだろう。毎年秋が来るたびにくたびれたダウン数着を見て、次のダウンはどうしようとECサイトに迷い込むこともなくなる。

30代になると、買い物に対する選球眼は、20代のころと比べて変わらざるをえない。安いファストファッションを買って数年で着回し、捨てるのはもうおしまい。

価値のある質の高いものを1つ買い込み、年も何年もメンテナンスしながら着続ける。そういう服の選び方をするようになる。薄手のインナーにダウンジャケットをしっかりと羽織るだけで、この10年の寒さはきっとしのげるはずだか。

たった1つの良質なモノを選ぶことは、ほかの候補の選択肢を消してしまえる。精神上とても良いし、物理的にも身軽になれる。選ぶことに対する時間をかけたくないし、良質なものを選んで、長くいっしょに過ごす暮らしがしたいからだ。

水沢ダウンは、ここに3年ほど迷っていた購入を一気に加速させてくれた。これで10年間、アウターで迷うことはなくなると断言できる。電車内と外気の寒暖差で汗が吹き出るために苦手だった冬だが、少しだけ待ち望めるようになった。

デサントブランの大きなショッピングバッグを肩に掛けながら、家路につく。面積上はとても大きいが、その見た目のわりに重さをまったく感じさせない。ダウンの恩恵を早くも実感するとともに、タウンユースで着こなした時の物理的な軽さをほうふつとさせる。

家に着き、クローゼットを開けると、これまで時間をともにしたダウンが3着視界に入ってきた。大学生の時に着ていたものから、ここ数年で買ったものまで。

この3着を着倒さなければ、水沢ダウンを手に入れようと思うこともなかった。つくづくモノを買う価値観は、買ったモノとそれによって得た経験によって磨き上げられていくものだと感じる。

秋風が吹くころ、アウターに思いを馳せる。そんな毎年は今年で終わり。これまでちょっとだけ身構えていた冬の到来は、水沢ダウンとともに。

(デサント)DESCENTE ダウンジャケット 水沢 ダウン ANCH-L DIA3590WU [レディース] PNVY L
 

 2016/11/23 追記 着てみた印象は「暖かいというより、寒くない」

木枯らしが吹き、冬将軍を感じ始めたので、水沢ダウンを今年初めて着た。着てみた印象は「暖かいというより、寒くない」。

インナーの下着1枚とトップス1枚の上に、水沢ダウンを羽織った。風は強いが、風を一切通さない。水しぶきもテストしてみたが、綺麗にはじいてくれる。

特に冬になると、自分の生活圏では寒暖差に悩まされる。外に出た時は体の芯まで冷えるくらい寒いのに、電車に乗ったり建物に入ったりしたら途端に暖房で暑くなる。体温調節が難しく、真冬なのに電車の中で汗をかいてしまうのは、不快以外の何物でもない。

寒くない、という感覚は大事だ。寒くないということは、暑すぎないということの裏返し。つまり、体があまり寒暖差を感じていない。これまで着てきたダウンジャケットは、「暖かい」という印象を最初に感じることが多かったが、それだと寒暖差にやられる。

これなら、趣味のクロスバイクに乗って体温が上がっても、汗をかくことがなさそうだ。今は外気温が11度くらいだが、10度を下回るようになった時にどんな印象になるか。12月に入ると一層気温も下がるから、そのタイミングでまた試してみたい。