すごいぞナビタイム!
NAVITIMEのビジネスモデルについて調べていたのだが、すごいぞ、ナビタイム。てっきりコンシューマー向け交通案内サービスと思っていましたが、B2B向けサービスの提供や国内線予約システム、広告のバンドルなどのモデルがあります。主なビジネスモデルは以下の6つ。
1.エンジンライセンス
道路網経路検索、乗り換え検索、電車到達圏、カーナビ用のエンジンをサービス事業者にライセンス提供。
2.PC、モバイル向けコンテンツサービス
車、自動車、自転車、徒歩、バスなどの経路から交通費、時間などの軸で最適なルートを検索、提供する「トータルナビゲーション」。ドアトゥドア、自転車移動距離や坂道が少ないルート、定期券対応、エレベータ優先ルートなどを自動表示する。月額課金モデルで、目的地周辺の店舗、病院などの情報も調べられるみたい。
3.経路検索と地図配信に関するSaaS
大塚家具のショールーム案内やオリジン弁当の店舗検索に、ナビタイムのナビゲーションエンジンが使われています。最寄りの駅や住所を入力すると、そこから目的地までの経路を表示。ナビタイムのサーバから大塚家具のWebサイトに地図検索の機能を提供するSaaSモデル。
4.海外現地のナビゲーションサービス
ヨーロッパ、アジア、太平洋、北米を含む全30カ国で地域の地図を配信するサービス。街のホテルや目的地までのルートを日本語で表示したり、日本に来る外国人向けに多言語対応による案内ができたりするらしい。
5.検索結果に他社システム、広告を導入
検索した目的地までのルートに飛行機の搭乗が含まれている場合、ナビゲーション画面から国内線の予約や近辺のホテルの予約が一括でできるらしい。また目的地をフリーワードで検索した場合に、キーワードに合致した広告を表示することも可能。その広告はユーザーのニーズをほぼ完全に満たす広告なので、レスポンスの高さが予想される。
6.通信機能付きナビゲーションデバイス
今後は自動車に加え、バイクや自転車、車椅子用ナビを展開していく見通し。
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「トータルナビゲーション」という名にふさわしい事業展開の仕方で、一本芯が通っている。「知っている目的地」に加え「まだ知らない目的地や店舗、宿」までを検索表示してくれるとは。交通・店舗検索といった複数のサービスを同時利用するよりも、NAVITIMEで一本化した方が時間や手間などのトータルコストは解消されるかも。
人が移動し続ける限り、ナビゲーションへのニーズはなくならないでしょうし、情報過多の今、あらゆる情報をまとめて1つのインタフェースで閲覧できるサービスへのニーズはますます高まっていくと思います。Web上の情報によると、現在の有料会員数は400万人超。技術と信念を持って1つのサービスを作り続けた結果が実績となっていますね。あらゆる人の役に立つサービスって、なんて素晴らしいんだろう。
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