事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

今しんどくても、笑って振り返られる日は必ず来る

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2011年9月23日(金)。

大学時代の盟友と約5年ぶりに聖地・新橋で飲みました。本当に久々の再会だったけど、時を忘れて語り合いました。多くは仕事観の話。お互い社会人5年目で仕事に脂も乗り、「仕事って楽しいよね」という話に収束しました。後輩もでき、実務レベルで、そして背中で仕事観を伝える立場になったんだなあと強く思ったわけです。

後輩の多くは、得てして一番近い先輩をロールモデルに見立てるもの。仕事に対するスタンスや取り組み方で少しでもゆるい部分を見せると、たちまちそれは伝播してしまう。兜の緒を引き締めて、日々仕事をしていかないといけません。自分の今のチームにも、社会人歴が下の人がいます。自分はその人の指針たりえるのか、横柄になっていないか、など気が緩むことはありません。後輩って、自分の写し鏡だと思うのです。

新入社員のころは、当然仕事がしんどかった。楽しいと思えるようになるまでに、2年くらいを費やしたかなあ。当時は死に物狂いで働いていたので、周りを見る余裕も、俯瞰的に仕事を考えることもできていませんでした。そんな時に道標になってくれたのは、先輩や上長でした。「自分は一人で仕事をしている」と思っていたけど、実は自分を見てくれている人がたくさんいた。その人達に恩返しをしたい。こんな一心で、腐らずに仕事を続けることができました。

そして今、「どれだけしんどくても、苦労が多くても、いずれ笑って振り返るようになれるよ」と言えるようになりました。しんどさや苦労がないと人間は成長しない、けどしんどい時にはそれを肯定的にとらえることができない。特に仕事の礎ができるまでの最初の3年くらいは、みんな苦労するし、日々悶々としながら仕事をしている。そこで迷っている人がいれば、単純に「だいじょうぶだよ」「俺はあなたの味方だから」って言ってあげられるような人になりたい。

そんな感じで、もし自分が1年目の自分にアドバイスできるとして、贈る言葉をつらつらと考えてみました。長くなるので、ここから下は興味がある方だけどうぞ。

振り返ると、しんどさ9、おもしろさ1くらいの仕事人生ですが、今になって振り返れば笑い話なんです。人生ってそんなもん。たとえどれだけしんどくても、強い心を持って継続していれば、いつかは花開くもの。誰だって最初は苦労する。好きな仕事に携われる人なんか、ごく少数。みんな日々ストレスや自分の思いと対峙しながら仕事してる。若いうちの苦労は買ってでもした方がいいし、苦労がない人にもいつか苦労は必ず訪れます。35歳くらいになって初の苦労を経験する、なんてことになったら、その人は多分仕事ができなくなるでしょうね。苦労しても救ってくれる環境があるというのは、新入社員や若いうちの特権だと思います。

今の仕事はめちゃくちゃおもしろいですよ。Webサービスのプロモーションだから、昨日までの常識なんて何1つ通用せず、常に新しいやり方を模索しながら、手を打っていく必要があるわけです。明確な答えは、多分誰も多分持っていない。自分のやり方や考え方を主張して、それを受け入れてもらえる環境で仕事をしています。これってめちゃくちゃ恵まれています。すごいことなんです。もちろん仕事に対するスピードは早く、複数のプロジェクトをマルチタスクでこなしていかないとダメなので、相当レベルの高い仕事なのですが、ここで得た仕事の経験は絶対に役に立ちます。断言できます。

今はいろいろと気をもむことや心配事もあるでしょう、ストレスも重なっていると思います。でもこの環境で仕事ができることは、格別の経験値を必ず与えてくれます。先のことを考えるのもありですが、まずは今の仕事に打ち込んでみるといいかなあと思っています。ビジネスパーソンとしての考え方やスキルは、最初に入った会社でほぼ構築されます。そしてそれは、あなたのあと三十年強の仕事人生の根幹となります。だからこそ、死に物狂いで仕事のスタンスを確立してみてください。僕も最初の3年は死に物狂いでした、だからこそ、今少しは俯瞰的に自分の仕事を考えられるようになりました。突き詰めることで見えてくるものはたくさんあります。そこを信じ続けられるかどうかは、僕の指導やアドバイスによるものではなく、あなた自身で見つけていただくしかないのです。

あせらず、じっくり自分と向き合って、仕事のスタンスを確立させていきましょうか。あなたの力と経験値は、やがて大きな力になってチームに跳ね返ってくると信じています。まあ1日1日、一歩ずつ前に進んでいく感じで頑張っていきましょう。