事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

広告から得られる情報は多い。企業がお金を出して作っている裏側の意図を考えられるから

マーケティングコミュニケーションと真剣に向き合うようになってから、生活の仕方が少し変化していることに気付きます。例えば駅中の交通広告をぱっと見てどんなメッセージとビジュアルが使われているかを見たり、いろんなWebサイトを試しに使ってみたり、はたまたコンビニで雑誌の見出しをチェックしてトレンドを把握するようにしたり……など、仕事以外の場にもマーケティングコミュニケーションを考える題材は転がっています。

正直に言うと、今まではこれらについてほぼ無頓着でした。元々広告に対する興味・関心が人より高くなかったせいもあってか、広告をじっくりと味わいながら見たことがありませんでした。

とあるセミナーで「今日この会場に来るまでに見た広告で、印象的だったものを教えて下さい」と言われたことがあったのですが、何1つ思い返せなかった自分にがっかりしたこともあります。

でも、広告には時代の空気やトレンドが反映されていたり、数珠のキャッチコピーがついていたりします。自分が広告を見る立場に立って、その広告やメッセージについてどう感じるかを客観的に把握しておくことは、必ず今に仕事に役立つと確信しています。

そして、広告から得られる情報は以外と多い。企業がお金を出して作っているものであり、その広告ができあがるまでには制作者側のさまざまな思いや葛藤がきっとあるのでしょう。それを敏感に察知できるレベルになって初めて、自分の仕事にも応用できるのではないかと感じるようになりました。

そういう視点で日々の生活環境を見てみると、実にたくさんの広告が入り込んでいることに気付きます。つまり、その広告をただ消費するのではなく、「誰に何を伝える意図で制作されたのか」を考えるきっかけにする方が、仕事で使える広告の作り方が見えてくるのでしょう。

学びの場は生活の中に、既にあったのです。マーケティングコミュニケーションを考えることで、ようやく広告を自分ごととしてとらえられるようになってきました。いい変化です。 

「これからの広告」の教科書

「これからの広告」の教科書