事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

『心を整える。』から意識するプロフェッショナリズム

今の会社に入ってから、明らかに自分自身が変わりました。飲みの回数と時間を控え、夜は決まった時間に寝て、朝は決まった時間に起きる。通勤時間で新聞を読み終え、始業開始前の30分で当日の仕事をイメージングし、万全の状態で仕事を開始する。決まった時間に昼食を取り、やると決めたタスクは当日中に絶対終わらせる。そして、明日を万全の状態で迎えるために、同じことを繰り返す――。自分を律することができるようになったのです。

原因はさまざまです。転職後は更地の場に、自分の存在意義を示していかなければならない。最初に付いた印象を払拭するのは難しいから、スタートが肝心と息巻いていたのかもしれません。きっかけはそんなささいなことでも、続けることでそれは力になる。今は、この生活のリズムが崩れることが何より怖いし、そうならないように常に自分を客観的に見て、改善していくことに努めています。「継続と習慣化」という目標を立てたことで、自分をより律することに寄与しています。 

よく考えるのが「プロフェッショナルの条件」です。働いた対価としてお金をもらっていることを意識し、「いただいたお金以上のペイができているか」と常に自問しています。そしてプロとして成果を出すには、屈強な体と精神を常に保ちながら、毎日一定以上のアウトプットを出し続けていくことが近道です。心体を保つには、日々の小さな積み重ねが効いてきます。早寝早起きをして毎日を万全な状態で過ごすことは、基礎中の基礎ながらも一番大事なことではないか、とさえ思います。

プロサッカー選手 長谷部誠さんの『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』を読みました。タイトルの通り、心を整える時間を作り、内省にいそしむことで、プロとして第一線で活躍し続けられる環境を整備していることが伝わって来ました。常に自分と対話をし、自分で考え、答えを出していく。そういった習慣が見に付いているからこそ、逆境を跳ね除け、結果を伴わせることができるのです。特にプロスポーツ選手は、常に体のケアを怠らず、毎日の練習を通じてコンディションを整え、実力を磨いています。自分もビジネスの世界ではプロとしてやっているのですから、中途半端な姿勢だけは見せないようにする決意が固まりました。

このブログも、自分を客観的に振り返るための1つの手段です。毎日続けることで、思考が深まり、借り物ではない自分の言葉で、考えを表現することができてきました。1日の大半を仕事に費やしているので、頭は常に仕事のことを考えている状態ですが、ブログを書くことで自分と向き合う時間を作り、成長の軌跡を文章で確認することで、次はどんな目標があって、そのために何をすべきかが明確に頭に残ります。プロとしての意識を自分に植えつけることにも役立っています。

心を整える。』から浮かび上がってくる長谷部誠選手は、恵まれた才能を持った天才ではなく、普通の人がどうやってプロ意識を持ち、それを継続し続けるかを考え、実践してきた人だということ。自分を含めた「普通の人」がどうやって一段階上のレベルに上がるかについてのヒントが、たくさん詰まっています。これまで以上にプロフェッショナル意識を持ち、自分と向き合いながら、高い視座を持って毎日を生きていこうという気持ちにさせてくれます。