事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

教えないよ、考えてもらいたいから

毎週1回、マーケティングチームのメンバーと仕事の振り返りの時間を1時間設けている。自分の方が社会人歴が長いので、自ずと指導する側になる。最初は手取り足取り自分が持っているものを伝えるように努めていたが、最近は相手にディレクションを任せ、意見を求められた時に自分の見解を伝えるようにしている。

結局、自分で考えて見いだした課題意識を解決したいという強い思いこそが、当人を成長させる起爆剤となる。自分ごとにしないと気持ちが入らないのは、誰だってそうだ。だから、相手には自分で考えてもらう。考えてひねり出した解は頭と体に刻み込まれ、肥やしになる。自分ごとでない情報をいくら伝えても、相手からのアウトプットは出てこない。そんな当たり前のことに気付かされる時間である。

伝えることの多くは、プロ意識を持ってもらうということに集約できる。いくら仕事ができても、時間にルーズだったり決まりごとを守れないようでは、信頼関係はすぐに崩れてしまう。信頼を積み上げるのはとても大変だけど、失う時は一瞬だ。ここの大切さに気付けるかどうかで、日々の行動や振る舞いにも注意してもらえればありがたい。

素直さは大切だ。相手はとても素直であり、積極的に学びを得ようとしてくれている。時には厳しいことも言うが、相手のためを思うからこそ厳しくなる。1時間がお互いにとって有益な時間になるように、一刻も気は抜けない。毎回真剣勝負だ。だからこそ、まずは素直に話しを聞き、それを噛み砕いた上で、自分なりの仕事のスタンスを磨いていってほしい。

もちろん、伝える立場の自分がぬるいようでは立場もない。「この人と一緒に仕事をすれば、成長できる」と思ってもらえるように毎日自分を律し続けていきたい。少しだけ、マネジャーや上司の気持ちが分かるようになってきた。これは初めて感じた感覚だ。まだまだ成長の余地があることを実感する。