事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

考える癖

2012年3月30日(金)。

考える癖がようやく身につきはじめていると感じる。「なぜこの施策を実施するのか」「それによってユーザーにどのような価値を与えることができるのか」「そのためにはどんな表現や企画が適切か」「他者の施策にはどのような意図が込められているのか」……。日々目の前の課題に対して思考が尽きない。

マーケティングコミュニケーションのすべてのアウトプットは、意図と目的、目標が必ずある。それを達成するための模範解答はない。実行してはじめて結果が出る。それを検証し、次回以降の施策に向けて最適化していく過程を必ず経る。日々考えるという行為がないと、施策の1つ1つがおざなりになる。

考えて実行することで、次に手を打つ際に再現性が生まれることを実感する。考えずに手数を増やしても、何も身につくものはない。教えられた知識はすぐに忘れてしまうが、自分が考えて身につけた知見はずっと記憶に残るものだ。

考える癖が身についてくると、生活の中でも自然と考えている。マーケティングコミュニケーションの題材は生活の中に溶け込んでいる。なぜ、あの広告はあのビジュアルとメッセージを採用したのか。特売やキャンペーンはどのような意図で実施されているのか。このメディアに書かれた記事の背景はどういったものなのか。それらの意図について自然と考えをめぐらせてしまう。

考える癖が付いたおかげで、頭に残しておいて必要な時に容易に取り出せる経験値やノウハウが多くなったように感じる。考えることがずっと苦手だった自分にとって、これは大きな変化であり、一歩ずつ着実に成長していることを裏付ける事象である。