事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

SEOの意義

[caption id="attachment_3159" align="aligncenter" width="500"]SEOの意義 photo credit: marciookabe via photopin cc[/caption]

コンテンツを作る立場の人は、「質の高いコンテンツを作ること」と同じくらい、「作ったコンテンツをどうやって伝えたい人に届けるか」を考える必要がある。質の高いコンテンツをどれだけ数打っても、読んでくれる人がいなければ、そのコンテンツは存在しないに等しい。

最近はソーシャルメディアを介することで、コンテンツを読み手に届けやすくなった。だが、そのコンテンツが本当に届いてほしい人に届いているかを考えると、ソーシャルメディアだけでは力不足だと感じる。「いいね!」や「RT」の数でコンテンツの価値は計れない。これはコンテンツを作る仕事をしている人なら、必ずしも一度は実感するはずだ。

そこで重要になってくるのが、コンテンツを検索エンジン向けに最適化すること。いわゆる「SEO」だ。SEOといえば、一昔前は「テクニック」的な文脈で語られることが多かったが、今はそんなSEOをしていると、すぐにペナルティを受けてしまう。サテライトサイトを無尽蔵に作ってバックリンクを稼ぐ、そんなテクニックはもう通用しないのだと、最近感じる。

SEOを考える上で大切なのは、「ユーザーの役に立つコンテンツを作る」「検索エンジンにとって価値のあるコンテンツを作る」、この2点に集約されるのではないか。ユーザーにとって役に立ったコンテンツは、ブックマークされたり、知人や同僚にシェアされたりする。この行動を経ることで、「このコンテンツは価値がある」という重み付けが行われる。

同様に、コンテンツを構成するHTMLやtitleなどを正しく作ることで、検索エンジンクローラーがそのWebページが正しいものであると認識する。誤りのあるコーディングが施されていると、クローラーはそのページをダメなコンテンツとして判断し、検索結果の上位に表示してくれなくなる。

今のWebコンテンツは「人が読みやすい」だけではだめ。「クローラーも読みやすい」ように最適化していかないといけない。人と検索エンジンの2者に対するおもいやりをふまえたコンテンツこそ、結果的にユーザーの元に届く価値のあるコンテンツになりうるのだと思う。

SEOというと、それだけでいぶかしい印象を持つ人もまだまだ多い。けど、コンテンツを作る立場の人にとって、「そのコンテンツが読み手の役に立つ」ということを達成できないと、コンテンツを作る意味がない。そんなことにぐるぐると考えをめぐらしながら、SEOという言葉が持つ意味が、より多くの人に正しく理解されるようになってほしいと願っている。