事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

自社メディアの立ち上げを経験、ずっと運営し続ける熱意が大事

cybozushiki.cybozu.co.jp

2012年に新しく経験した仕事の1つが「自社メディア」の立ち上げ。編集機能や組織を持たない企業が情報発信メディアを作り、中の人がコンテンツを作って提供していくモデルだ。企業は実は外部に発信できるコンテンツのネタをたくさん持っているが、それを社外に積極的に発信する企業は今まで少なかったが、2012年は自社メディアの運営に着手する企業が増えてきたと感じる。 

自分が運営に携わったメディアは、一般メディアに親しい機能を果たした。社内のネタだけでなく、むしろ社外の人を取材してコンテンツ化する。記者とカメラマンとタッグを組み、編集者としての仕事をする。メディアに所属していないにもかかわらず、編集的な仕事ができる点はパワフルで面白かった。

自社メディアは立ち上げるのはとても簡単。コンテンツを用意してブログとして公開すればいいだけだから。難しいのは運営。立ち上げたはいいものの、読者がなかなか定着せず、いつのまにかクローズ状態になってしまったメディアをいくつも見てきた。開始するよりも、運営を続けること。これが一番難しいし、「ずっと運営し続ける」という確固たる熱意が自社メディアの成功には欠かせない要素であるように感じる。

情報があふれすぎている中、読者は洪水のような情報の中から、自分たちが必要と考えるコンテンツを読んでくれる。運営側は、あえて自社メディアを考え続けなければいけない。ほかのメディアと同じようなコンテンツを作っているようでは、企業がメディアを立ち上げる意味はない。 

逆に、その企業ならではの切り口は必ず存在すると思っているので、いち早くそれを見つけて、メディアコンセプトに据えてしまうと、コンテンツを作っていくなかでブレが生じることはなくなるはず。

そういう意味では、自分が携わっているメディアはほかのメディアが真似できない独自の切り口を作ることができていると感じる。だからこそ、情報を出す意味があると感じるし、読者にも面白いといってもらえる。2012年の走り出しは順調にできたので、2013年は質を落とさずに良質なコンテンツを作って行きたい。

個人的には、コンテンツ制作以外のところで貢献できればと思っている。今はコンテンツを出し続けないと読者に読みに来てもらえないメディアなので、何度も読みに来てもらえるための仕組み作りをコツコツと進めていく予定だ。メディアの存在を知らない人にコンテンツを届けられる仕組みが作れれば、とても素敵だと思っている。