事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

考える力とは何か? 「考えることの定義」を考えて見えてきたもの

「考える力が不足している」と思うことが少なくなかった。仕事や生活において「考える力」があるとないとでは、アウトプットや成果がまったく異なるものであると感じる。けど、「考える力って具体的にどういうことを意味するのか?」に対して明確な解答が出せなかった。

「考える」という言葉を口にするのは簡単だし、よくいろんな人が「考える」という言葉を使っている。けど、発言する人によって「考える」という言葉の定義は千差万別なものと感じていた。

自分になりに「考える力」を定義し、それを日常生活でも呼吸をするのと同じレベルで思考したい。そのためには、毎日の生活の中で正しく考えることを継続し、習慣化していく必要がある。2014年1月の「継続と習慣化」のテーマは「毎日必ず1つのテーマについて考えるクセをつける」こと。そのための準備をまとめた。

 

【図解】考える力 (Innovation club book)

【図解】考える力 (Innovation club book)

 

 

考える力を培うための参考書選びの肝 

自分なりに「考える力」を理解しておかないと、実行につながらない。『図解 考える力』という書籍を教科書にしてみた。ちなみにこの書籍を選んだ理由は「ページ数が少なく、薄いから」「1月1週目に読んで、実行できそうだから」「ワーク形式のシートが付いていて、テンプレートで学べるから」。

何か新しい習慣を手に入れるためには、とにかく継続が大事。ベイビーステップで取り組み初めて、ルーティーンワークとして所作を繰り返す。そのためにはコンセプトが簡単に学べて、繰り返し実践でき、1冊を読み、実践し終えた時に満足感が得られるものが良い。本屋でざっと選んだところ、100ページにも満たないこの書籍が最適だと思った。

考える力の定義とは?

上記の書籍から学んだ「考える力」の定義は、「ロジカルシンキング」と等しいということだ。

ロジカルシンキングとは、とある結果や仮説に対して、論理的な考え方を持ってして筋道を見つけ出せること。そのためには、仮説に対して「なぜなのか?」を5回繰り返し、「なぜ?」に対する答えを書き出すことが有効だ。

なんだ、考える力はロジカルシンキングのことだったのか。もちろん「考える力」の定義はこれだけではないことは分かっているけど、まずは自分が実践できるレベルで定義を理解できればいい。今後「考える力」は仮説を筋道立てて立証するための思考ととらえておく。

「私は考える力が不足している」という仮説に対する本質的な課題は?

この本では、本質的な課題という言葉が頻出する。仮説や結果に対して、枝葉ではなく幹となる解決法を探るためには「本質的な課題」を見つけないといけない。逆に考える力とは、この本質的な課題を見つけ出すための思考トレーニングともいえると感じた。

では改めて例題で「考える力」を考えてみる。「私は考える力が不足している」という例題をテーマにしよう。「なぜ自分に考える力が不足しているか?」という仮説に対してなぜ? と問いかける。

頭で考えていても考えがよぎるだけなので、紙にどんどん書き出す。「考えてアウトプットを出すという経験があまりないからだ」という解答が見えてくる。

「それはなぜ?」と繰り返す。「(1)来た玉を打ち返す仕事をしているからだ」「(2)考えずに勢いで切り抜けたアウトプットで成果がでているからだ」「(3)ゼロから考えて価値を生み出す仕事が必要と感じているからだ」ーーこんな形で考えることができた。

そう。なぜ自分は考える力を身につけたいと思ったか、それは(3)の通り、ゼロから考えて価値を生み出す仕事の経験をもっと積んで、レベルアップを図りたいと考えている。

日常に「なぜ?」を忍ばせる

 日常はさまざまな「結果」の集合体だ。でもなぜその結果になったのかを考えるきっかけは、思ったより少ない。逆に、日常のさまざまなことに対して「なぜ?」と考えてみる。成功も失敗も、すべての成果に対して「なんで?」と問いかける。これによって、自分の頭で考えるクセが付いてくるのだと思う。

考える力を付けるための方法がちょっと分かってきたので、まずは1カ月「考えるクセ」を徹底してつけてみようと思う。