仕事を抱えるリーダーは失格。成長機会と責任感を与えてチーム力をのばそう
自分の能力だけだとちょっと届かない仕事に挑戦する機会があると、人は結構成長するよというお話。
「成長」を目標に掲げて仕事をしている人は多い。できることやスキルを増やしていきたいし、チームでの仕事の成果を出すためにどうすればいいかを考えることも多い。定期的な振り返りとキャリアの棚卸しをしながら、軌道修正を続ける。多分多くの人がやっているし、自分だってもれなくそうだ。
でも、手詰まり感を感じてしまう。「なんだかのびしろが感じられない」「成長するための次の手立てが分からない」という人も多いはずだ。
どうすれば有益な成長機会が得られるのか。一番良いのは、リーダーやマネージャーにその機会を作り出してもらうことではないだろうか。
リーダーやマネジャーは会社やチームを率いて成果を出す立場だ。自分のスキルではなく、チーム全体のアウトプットを最大化する役割を担っている。そういった客観的な立場の人がメンバーに与える仕事には意味がある。チームの成果を高めるために、自分の能力を少しストレッチして解決できそうな仕事を振る必要があるからだ。
そういった責任感の大きな仕事は、メンバーにとって大きな成長をもたらす。直感で「できない」と思いがちだが、その多くは杞憂に終わる。ちょっと手をつけ始めると、意外とすんなりと進めていくことができるものだったりする。
それと同時に、今の自分ができないことが明らかになる。これこそが、次の成長ののびしろにほかならない。これを克服していくことが、確かな成長につながるのだ。
責任感のある大きな仕事が与えられることで、初めて気づく新しいのびしろは確かに存在する。これは自分ひとりで悶々と考えても、なかなか気づかないのびしろなのだ。
マネージャーとメンバーのたった1つの違い
リーダーやマネージャーとメンバーのたった1つの違い。それは成果を最大化する矛先である。マネージャーならチームを、メンバーなら個人の成果を上げるのが命題である。
チームと個人の成果の高め方は根本的に異なる。メンバーの立場でチームの成果を最大化する視点はなかなか持てない。むしろそれに気づきはじめた人は、リーダーやマネージャーになるための準備を始めた人とも言える。
多くの仕事は一人ではできないし、複数人でチームとしてやった方が大きな成果が出せる。これはチームメンバーの時にはなかなか実感できない。リーダーやマネージャーといったチームを率いる立場になって初めて分かることだ。
だから、リーダーやマネージャーはメンバーにどんどん仕事を任せよう。ただし丸投げではだめ。きちんと仕事の意義を伝え、その仕事をやることでチームにどういった成果が生まれるかをきちんと伝えてあげよう。仕事の責任感が高い人がいるチームは絶対に強くなるのだから。