事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

瞬発力のソーシャル共有型、持続力の検索ロングテール型。どちらのコンテンツを作るべき?

忙しい時には、短文でポイントのまとまったコンテンツを読む

Webコンテンツ企画の仕事をしているだけに、どういうコンテンツが読まれるのかという点について考えることが多い。普段仕事をしていると、純粋にコンテンツを読み込む時間は少ない。Webやスマートフォンアプリの通知を通じて流れてくるほとんどのコンテンツを流し読みしてしまう感じだ。 

そのせいもあり、基本的にはコンパクトで要点がまとまっているコンテンツが好きだ。時間と手間を掛けずスムーズに流し読みができ、素早く要点のみを拾い上げられるコンテンツは、仕事や生活にすぐに生かせるからだ。普段は「効率化」という観点でコンテンツを読む/読まないを決めていることが分かる。

特定のテーマを深堀りしたい場合は、長文コンテンツがほしい 

文字起こしが中心で、数ページに分割されたインタビューのような長文コンテンツは、そのすべてを読むことはなかなかない。よっぽど今興味・関心があって5分、10分という時間を割いても得られるものがあると判断した場合のみ、長文コンテンツを読んでいたイメージだ。

逆に、長文コンテンツをじっくり読む時もある。仕事から離れて時間がたっぷりある休暇のタイミングだ。また、好きになった著者など、自分と関連が深くなった物事をよりじっくり調べたい場合に、自ら検索してコンテンツを探す。

能動的な探す行為を経て辿り着いたコンテンツは、長くてもいとわずに読めてしまうし、読み込んでしまうものだ。 

ソーシャル共有型か、検索ロングテール型か

もう一度整理する。まずはコンテンツの特性から。短文でポイントがサクッとまとまっているコンテンツは、素早い時間で良質な情報を仕入れるときに重宝する。長文のコンテンツは、自分がほしいコンテンツが分かっていて、それを能動検索して探し当てることができれば、一気に読んでしまう。

次の読み手の気持ち。コンテンツを読むタイミングによって、短文ポイントまとめ型と長文あらゆる情報詰め込み型のどちらが欲しいかが異なってくる。ソーシャルに適したコンテンツも検索に適したコンテンツも、両方あってそれでいい。読み手にとっては、その人のタイミングで様々な情報に接触しているだけなのだから。

企画担当者はどっちのコンテンツを作るべき? 

果たしてマーケティング担当者はどちらのタイプのコンテンツを作ったほうがよいのだろうか?

コンテンツの企画担当者としては、どちらの状態の読み手にコンテンツを届けたいかをきちんと意識しておくとよい。それだけでコンテンツの作り方はまったく異なってくるし、狙いが明確であればどちらのコンテンツを作ってもOKだ。

逆に読み手を意識せずに手クセで作ったコンテンツは、結果として誰にも響かないものになってしまいがちだ。「誰に」「何を」を考えて、その人に届けるためにはどちらのタイプのコンテンツが良いかを考えぬくことが必要だと感じる。

コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則

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