自分で考えて、意思決定することから、すべてのチームメイクは始まる
「自分で考えて、判断すること」をベースに仕事をしないと、大きな伸びしろは期待できないだろうなあというお話。
仕事のレイヤーが上がれば上がるほど、判断や意思決定の機会が増えていく。あらゆる仕事で意思決定は必ず絡んでくるものだし、その意思決定の度合の大小にかかわらず、多数の決断をもとに自分たちの仕事は進んでいる。これは疑いようのない事実である。
そしてこの判断や意思決定は、思いのほか難しい。リーダーの立場になって初めて気づくものだったりする。
チームメンバーのころは基本的にリーダーやマネージャーが上にいて、アウトプットの成果をきちんとチェックしてくれるし、最終的なGOサインを出してくれる。それだけではなく、その後の責任まで取るのがリーダーの仕事だ。こういったリーダーが身近にいるメンバーは、きっと特別な環境でより良い成果を生み出すことができるのだろう。
しかし、チームメンバーだった人もいずれはリーダーになる。すると、今まで他者に任せていた意思決定を自分が行うことになるのだ。意思決定は判断基準が明確でないと、正確な決断はできない。かつ決断に責任を追うこともできない。
その判断基準は自分だけで作れるものでもない。さまざまなステークホルダーの利害を巻き取りながら、最良の意思決定をしないといけないのだ。経験がものを言う仕事だと思うし、経験がない状態で質の良い意思決定をすることはなかなかできない。
誰もがリーダーやマネージャーになる資格を持っている。その準備の有用性にいち早く気づいた人が、自分の仕事の中で一つでも多く意思決定をしようと思い、実行し始める。リーダーになった時にその権限の大きなにビビらないためにも、日頃から仕事の中で小さな意思決定を重ねる訓練をしておくとよさそうだ。
安易に上長に判断を仰ぐのはよろしくない。「自分はこう考えてこう決断した」という考えを何度もリーダーに共有することが大切だと思う。「自分で仕事の意思決定をするんだ」という意識を持ったその日から、仕事の取り組み方は劇的に変化する。少なくとも自分はそうだった。
こうして小さな判断や意思決定の重要性に気づき、日々の仕事の中でそれを実践するメンバーが増えれば増えるほど、そのチームは確実に強くなる。「だれでもリーダーシップを発揮できるし、リーダー経験がある人が多いチームこそ強い」に書いた通り、そういったチームが大きな仕事を成し遂げていくのだと思う。
気づいたもん、行動したもん勝ちの世界は、判断や意思決定の世界でも普遍的である。