事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

徒手空拳から磨く思考の型

2011年9月6日(火)。

 

正解がない時代、何事にも考えぬく姿勢が大事――。「考える」ことの大切さを伝える情報は、枚挙にいとまがありません。新たな道筋や答えを正しく導きだすことができた場合は、考えることは格別な所作になります。

 

一方で、何をもってして「考えた」ことになるのか、意外と分からなかったりしませんか。考えるプロセスや手法を把握せずに、徒手空拳で考え抜くことは至難の業。考えるとはどのような行為を指すのか、振り返ってみようじゃありませんか。

 

伝える相手が他者の場合

 

広告やランディングページを作る場合、「誰に」「何を」伝えるかを明確にした上で、それをデザインや図版、メッセージに落とし込みます。このメッセージを考える上で自分がやり始めたのが「一人ブレスト」です。

 

「これを伝えるためにはどういう表現がいいかな」「まったく知らない友達に良さを理解してもらうには、どう説明するかな」といった切り口で、浮かんでくる言葉をノートに落とし、キーメッセージになりそうなアイデアを棚卸しします。誰に伝えるかによってメッセージが微妙に異なってくる点がミソで、伝える対象は他者です。

 

伝える相手が自分の場合

 

業務フローや仕事の仕方を考える際には、1つの仕事が終わった時に、「この仕事ってどういう手順で進めたかな」「詰まった部分はどこだったかな」「なぜつまったのか、何の情報が足りなかったのか」などを思い返してみています。

 

立ち止まって振り返る=考えることであり、次に同じような仕事を手掛ける場合に、二度と同じ間違いを繰り返さないようにすることが狙いです。これは自分という主観的な人格に対して、考えたことを客観的に伝える所作なのかなと思いました。伝える相手は自分です。

 

かけ合わせ

 

0からアイデアを生み出すなんて不可能です。ひらめきは、ストックしている情報の掛け合わせでしか生まれません。天才は何度も会心のひらめきをするのでしょうが、自分の場合は凡人であることをわきまえた上で、常にアイデアを探し、ストックし、実際のアイデアに落としこむことを繰り返していくしかありません。

 

考えることは楽しい

 

これが今の「考える」とは何かに対する回答です。正しい答えなんてそうそう出ないので苦しい時間が多いのですが、単純に考える行為は楽しいもの。考えることに対する苦手意識はまだ抜けませんが、仕事は考える行為がないと務まりません。もっと高速かつ深く考え抜けるように、「考える」ことに対する強い意識を持ち続けていきます。