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TwitterによるPosterous買収と喪失感

Twitter、Tumblr競合のブログサービスPosterousを買収 - ITmedia ニュース

Twitter、Tumblr競合のブログサービスPosterousを買収

ドキッとするニュースが飛び込んできた。同記事では以下のことが言及されている。

Posterousのサービス「Posterous Spaces」の提供は継続するとしているが、両社は公式ブログで「サービスに変更を加える場合は予告する。ユーザーのコンテンツを他社サービスに移行する方法を数週間以内に説明する」としており、近い将来サービスが終了する可能性がある。

ブログのプラットフォームをPosterousにすると決めた時、メールで更新できる簡便さや手軽さ、デザインの格好良さ、ブログ内に広告が入らないことなど、ユーザー志向のサービス設計にとても共感したことを覚えている。

それからPosterousは自分の思考の記憶装置となった。ほぼ毎日ブログが更新できるようになったのは、このPosterousというブログプラットフォームの恩恵が大きい。

近い将来サービスを終了するがあるという事実がとても寂しい。ここまで入れ込んだインターネットサービスは数えるほどしかないからだ。無料のインターネットサービスは常にサービスの終了と隣り合わせだが、その大切さに気付くのはいつになっても、そのサービスが終了することになった時である。

ブログはプラットフォームが変わっても書き続けていけるが、Posterousというプラットフォームによって得られたユーザー体験を味わい続けることができなくなるのが歯がゆい。

今の自分の仕事はインターネットサービス「サイボウズLive」のマーケティング担当だ。サービスは無料で提供しており、多くの人に使ってもらっている。そのサービスを通じて、ユーザー体験や新しい価値を作っていることを改めて実感した。

かけがえのないサービスがなくなるということは、単にそのサービスの存在がなくなるだけではない。これまでその場所で創り上げてきた価値や得てきた体験までもが消えてしまうということなのだ。

サービスを提供する側は、常にユーザーのために価値を提供し続けていかなければならないし、その価値を途絶えさせてはいけない。TwitterによるPosterousの買収で強く感じたこと、忘れてはいけない。