事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

『小さなチーム、大きな仕事』

今のチームで一番しっくりきているのは、スピードの早さだ。日々改良が加わるWebサービスを、スピード感を持続しながら市場に提供していく。当然Webマーケティングも、その速度に合わせて素早く実施していく。改善点や新機能の詳細はブログやソーシャルネットワークでお知らせをし、迷っているユーザーにはTwitterアクティブサポートをする。読み物以外のコンテンツも作るし、できることはその場でどんどん手掛けていく。このスピード感に慣れてしまうと、1日何も施策が講じられない日があると不安になってしまうくらいだ。 

スピードを上げれば上げるほど、できることが増えていき、改善や最適化にもつながる。動いてみないと分からないことの方が圧倒的に多い。考えながら動き、結果を見ながら考えて、また動く。PDCAを元に考えると、Pの時間を最小化し、Dの質量を増やす。素早くCを見て、Aの速度を早める。時間配分として「D>A>C>P」となるくらいがちょうどいい。スピードとビジネスの成功は比例するのではないかとさえ感じている。

かつて読んだ『小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則』を読み返すと、今の自分のスピードでも遅いのではないか? と自問自答せざるを得ない。十数人のチームで複数Webサービスを展開し、アクティブユーザーを獲得し続けている米国のベンチャー企業だ。「今すぐやる」を徹底し、サービスは「シンプルに、分かりやすく」を徹底する。施策を考え抜いて、極限までシンプルにした状態で顧客に届ける。

サービスのコアの部分さえ外していなければ、未完成でもサービスを出し、ユーザーの反応を見ながら、必要な改善を施していく。ネットサービスだからこそできるモデルなのかもしれないが、このスピードを持ってすれば、めまぐるしく変化する市場で後手を取ることはない。

この書籍では、小さなチームが大きな仕事をするための仕事のスタンスにも言及している。「大目標を掲げるよりも、小さな成功を積み重ねていく」「仕事を仕組み化して、限られた時間で大量の仕事を達成する」といった考え方を社員全員が実践しており、自分の考え方と合致している。手数を増やさなければ、仕事の許容量は上がらない。そのためには仕事時間を増やすのではなく、仕事に密度を高めることが近道だ。この当たり、自分が今のチームで仕事をする時に一番意識していたことであり、この考え方が間違っていないことが分かった。

小さなチームで、大きな仕事をしたい。その場合に速度と仕組み化の観点を外すことはできない

小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則

小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則

  • 作者: ジェイソン・フリード,デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン,黒沢 健二,松永 肇一,美谷 広海,祐佳 ヤング
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2012/01/11
  • メディア: 単行本
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