事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

成果を出すランディングページ作りで必ず考えておきたいこと。SEMカフェに学ぶ

SEMカフェ

2012年12月20日(木)に参加したイベントの振り返りをまとめておこう。検索エンジンマーケティングに携わる人が集まる「SEMカフェ」という場所があって、何度かワークショップに参加したことがある。今回「LPってそもそもなんだろう?について考えるワークショップ」に参加してきた。

仕事柄、ランディングページを作ることも多いのだが、自分のランディングページの作り方って誰から学んだものでもない。いろんなランディングページを参考にしながら、要素を取り入れてコンテンツを構成し、ページのワイヤーフレームを書いて、デザイナーやクリエイターに依頼する。そんなやり方を続けてきた。

一方で手詰まり感を感じていた。「そもそもどういうランディングページを作るべきなのか」「構成したコンテンツはこれで過不足なくそろっているか」「どんなデザインのページなら関心を持ってもらえるか」など、作りながら疑問に感じる点が多々あったのだ。

それを考える機会が欲しいなあと思っていた矢先に、上記のワークショップが開催されることを知った。開催告知からすぐに定員が埋まり、同じ仕事に携わる人も似た課題感を持っているんじゃないかな、と感じた次第。

何のためにランディングページを作るのか? を考える

前置きはそんなところにして、ここからはワークショップに参加した感想。まず自分はランディングページを作るにあたり、コンテンツやデザインといった枝葉の部分に気を取られていたことを痛感した。そもそもランディングページは誰に向けたページなのか、その人たちは何を求めてランディングページに訪れるのか、といったことを考えなければ成功は見えないということが分かった。

お客様の欲しい情報を「先出し」するのがランディングページ。だからこそ、人の興味状態に基づいてランディングページを作り分けないといけないことが分かった。具体的には以下の3つの利用者を考えるといい。

  1. 知識のない人
  2. 比較検討をしている人
  3. 指名で訪れる人

この3種類を区分けしておくことで、ランディングページのターゲット設定がしやすくなる。知識のない人には「あなたの問題点を解決します」という興味喚起や「このサービスによってどんな得があるか」というベネフィットを提示すると良い。

比較検討をしている人にはスペックや自社製品の良いところなど「数字で出せる情報」を伝えると良さそうだ。指名で訪れる人には、よりいっそうのお得感を示す情報を出してみると成果が出そうだと感じた。

ランディングページに訪れる人の心理状況

次に興味深かったのは、ランディングページに来る人の心理状況を考えるということ。多くの場合、人は検索や検索連動型広告を介してランディングページに到達する。そして、自分に見合った製品やサービスがあると思えば購入するし、もっといいものがあるのではと感じたら、比較検討を行う。

その際の心理フローはおおむねこんな感じになるそうだ。

  1. 無意識
  2. 検索
  3. 興味
  4. 一致
  5. 不安
  6. 比較
  7. (再訪問)
  8. 納得
  9. 試用・購入

言われてみれば確かにそうだと納得するのだが、ランディングページを作る際にここまで細かなフローを考えて作っている人は少ないのではないだろうか。特に「不安」と「納得」というフローをきちんと意識して、不安を解消し、納得を引き出すためのページ構成を考えないといけないということだ。

ランディングページを作る前に考えておくべきこと

ここまでのことをワークショップで話して、考えてみると、自分が最初に課題設定をしていた「ランディングページの作り方」というのは、本当に枝葉の部分でしかないことに気付かされる。

まず人がいて、その人はどんな気持ちでページに来て、どんな気持ちになって購入や試用をするのかまでを想定して、それぞれの段階に見合うページを作っていく必要があるということだ。

自分がページを作るときにはまったく意識できていなかったことなので、次回以降の実践に生かしたいと思う。