事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

知識に頼らず、ゼロベースで考える――その継続と習慣化に向けて

2011年からずっと続けている「継続と習慣化」。できるようになりたいことをベイビーステップで始めて、1カ月間毎日「継続」する。1カ月後にそれは「習慣」になっていて、まるで息をするようにそれができるようになっている。できることが増えていく経験は、自身の成長を感じる絶好の瞬間だ。

 

2013年も継続して取り組んでいる。1つは片づけをすること。これは年末年始でかなり習慣化に結びつくようになっていて、1日のどこかのタイミングで「部屋をきれいに保つには何を捨てようか」という思考が働くようになっている。

 

もう1つは「考える時間を増やす」こと。ゼロベースで考えて、知識に頼らずに答えを出す。考えるということは結構しんどくて、思考せずに作業する方が楽なのは言うまでもない。

 

けど、考えるクセを付けることは生きていく上でとっても大切なこと。既存の常識がいろんな場面で通じなくなっている今、自分で考えて答えを出し、そこに向かって行動するという生き方を模索しておいた方がいい。

 

これまでずっと考えることを意識していなかったので、まずはベイビーステップで「考える時間を意識的に作る」ことから始めてみたい。

 

右手にフリクションを、左手に無印の落書き帳を持って考える

 

まずは「考えた時間」を手帳に記録することから初めてみる。意識的に考える時間を取り、その間はパソコンやiPhoneなどのインターネット接続環境からは距離を取る。フリクションボールペンと無印の落書き帳を手にとって、考えたことを言葉にしたり、図解化したりする。

 

題材はコンテンツ制作における記事構成案。これまでは取材したノートからキーワードを拾って勝手気ままに記事を作ることが多かったけど、今はまず記事構成案を作って、見出しとポイントをまとめることにしている。文字をタイピングしているとなんとなく記事はできてしまうのだが、考えて構成を練った方が仕上がりの記事の質が高いのは言うまでもない。

 

考えることに投資した結果、新たな気づきも得やすくなる。記事構成案を作った場合、それに沿って内容をぶらすことなく記事が書けるようになった。構成案がないと、記事を作っているうちに「自分が何を書こうとしているのか」が分からなくなるのだ。これに気づいた時、今までの記事の作り方には無駄があったことに気づいた。

 

こうした気づきを反省し、仕事のクオリティを上げていく。小さな改善を繰り返していくことが、大きなレバレッジとなって跳ね返ってくるということが理解できた。

 

頭で考えると、考えないよりずっと定着する

 

通勤中は、考える場所として最適だ。満員電車で手足は動かせなくても、頭は動かせる。特に帰宅中は、電車に乗っている時間を意識的に考える時間に変換している。

 

ここでは仕事の振り返りや仕入れた情報から目的を達成するためにはどうすればいいかといったことを自由気ままに考える。読んでいる本で頭に残っていることを思い出し、「自分だったらこうする」といったことを考えるのも良い。自由に頭を働かせ、ぼーっとしている時間をなくすようにする。

 

この考える訓練は、意外に効く。考えたことは、考えなかったことよりもずっと頭に残っているのだ。そしてiPhoneのメモアプリを開いて、考えたことをサクッとまとめておく。これが仕事や生活の場で役に立つことが多かったりするから驚きだ。

 

考えている時間は意外と少ない

 

考えた時間をほぼ日手帳に記録するようにしている。時間を可視化することで、1日当たり思考にどれだけ投資できているかがすぐに分かる。

 

1週間ほどメモを続けてみると、考えている時間は1日当たり最大で2時間だった。1日の12分の1、睡眠時間6時間を差し引いても9分の1しか思考していない。考えている時間は、実は意外と少ない。

 

理想は、1日4時間くらい考える時間を取ること。考える時間が多くなるほど、ゼロベースで知識に頼らずに答えが出せるようになると思う。まずはそれを目指して、考えた時間をメモし続けていきたい。

1カ月後の目標

継続を続けて考えることを習慣化する。1カ月後には習慣になっていることを期待したい。目標は「意識せずに考えられる」ようになること。

 

考えることが日常になった時、仕事や生活において自分がどう変化していくのかが楽しみである。