事業会社マーケターのさんぽ道

事業会社のマーケッターがメディアやブランディングについて寄り道散歩。

デジタルデトックスの意味と効果。ソーシャルに費やす時間は無駄でしかないのか?

2013年はソーシャルメディアに時間を費やしすぎた。では、ソーシャルを通じて「得られたものは?」と聞かれると案外何も思い浮かばない。知人とどのようなやりとりをしたか、何の情報にいいね!をしたか、自分がいつ何を書き込んだか、時間を経て振り返ると、どれもこれもたいして覚えていないことに気づく。

ソーシャルメディアはコミュニケーションを補完するものだと考えているが、それにしてもそこで交わしたやりとりに関する印象は薄い。ソーシャルメディアへのアクセスが暇つぶしと同義になっている。ソーシャルメディア依存状態だ。これは実に時間がもったいない。

お金の支出を考える際の「消費」「浪費」「投資」という3分類から見ると、ソーシャルに費やす時間の多くは「消費」と「浪費」でしかない。この時間を「投資」の時間に変え、考えたり、内省したりすることで、日々の生活にどれだけ充実感がもたらされるか。オフラインの時間を意図的に作る「デジタルデトックス」を初めてみる。 

指がFacebookアプリを開く、この無意識の依存に慌てふためいた

まずはデジタルデトックスことはじめ。ソーシャルメディアへの依存をなくすために、FacebookTwitterへのアクセスを意図的に減らしてみた。自分は活発につぶやいたり投稿をしたりする方ではないと思うが、それでも写真を投稿したり、チェックインをしたりと、何かとスマートフォンからソーシャルを使おうとしていた。

これを辞めたところで実生活に何か影響が出るわけではないという意味で、スマホでアプリを開かないように意識してみた。そこでびっくりしたことがある。指がFacebookアプリの開き方を完璧に覚えており、iPhoneのホーム画面ロックを解除したその指が、無意識にFacebookアプリを開かせていた。この1日で4、5回同じことをやってしまっていた。

すぐにホームボタンを押して画面を閉じ、起動中のFacebookアプリを閉じるようにした、無意識だからこそたちが悪い。デジタルデトックスを通じて「無意識ながらここまでソーシャルが生活に入り込んでいるんだ」と感じ、この悪習慣を消さないといけないと感じた。

ソーシャルから身を遠ざけた。すこぶる快適だった 

年始からデジタルデトックスを意識し、まる1日ソーシャルにアクセスしない生活を続けた。それは快適そのものだった。何も困ることはなかったし、ソーシャルを流れる情報の多くは、緊急にチェックしなくてもいい情報だと気づけた。

デジタルデトックスを通じて、ソーシャル上の情報を一歩引いて見ることができる。年始にFacebookを開くと、知人のライフイベントや決意表明から企業の謹賀新年のあいさつまで、本当にたくさんの情報が流通している。でもこれ、自分に本当に必要か? と自問自答できるようになったのだ。

結果として、それらの情報は今知らなくても問題ないもの。そう考えると、毎日多くの時間をソーシャルに費やして、何も得ていないのだと感じたわけだ。例えば毎日30分ソーシャルに時間を費やしていたとすると、週に3時間半、1カ月だと約15時間の時間だ。1カ月のうち1日分の活動時間をソーシャルに費やしていたとしたら、それはもったいない。

最後に 

ソーシャルに時間を費やしても、何が変わるわけでもない。今の自分にとっては、その時間を考える時間に使ったり、読書をしたりした方が良いと感じる。まずはスマホ断ちから初めたこのデジタルデトックス、いずれはパソコンにも範囲を広げたい。